英語発音のルール、練習のコツについて。大事なのはアクセント(ストレス)

概要

英語発音学習は一般に子音や母音を学習するのだと考えている人は多い。しかしながら最も大切なのはStree-TimedRhythmと呼ばれる英語特有のリズムを体得することだ。このリズムには一定のルール(法則)があり、練習を繰り返しコツを掴めば意外に習得は簡単である。そのためにもストレス(アクセント)について深い理解が前提として必要である。

アメリカ人タレントは何故「いざかや」ではなく「いざかーや」と伸ばすのか?

ケント・デリカットやデーブ・スペクターなどの外タレが話す日本語を聞くと「いざかーや」、「やきとーり」、「たたーみ」と話す。逆に言えば彼らはシンプルに「いざかや」、「やきとり」、「たたみ」と発音できないのである。原因は彼らは英語のリズムで日本語を話していることにある。裏を返せば、日本人は英語を話す時に日本語のリズムで英語を話しているのである。これに99%以上の日本人は気付いていない。

アクセントとは何か?

大学受験の時を思い出して欲しい。英和辞典を引いた際に発音記号の上にピンと跳ねたような印があったはずである。computerであれば/kəmpjúːtər/の/ú/の箇所にある上に付いてるチョンである。日本人の多くは「アクセント」というが、音声学では正しくはストレス (Stress) と呼ぶ。それではストレスがくると具体的に何をすればいいのだろうか?結論から述べるとストレスが来る音節を、強く、長く、高く発声する。多くの日本人はストレスがくると強く発音すると考えているが、それは十分ではない。長く高く発音することも重要である。特に長く発音することは非常に大切である。音節については次で解説する。

音節とは何か?

音節とは何だろうか。Wikipediaの定義を見てみよう。

音節(おんせつ)またはシラブル(英: syllable)は、連続する言語音を区切る分節単位の一種である。典型的には、1個の母音を中心に、その母音単独で、あるいはその母音の前後に1個または複数個の子音を伴って構成する音声(群)で、音声の聞こえの一種のまとまりをいう。

音節 – Wikipedia

筆者の個人的解釈としては、音節の定義は文字としてではなく音として言語を聞きとる際の最小限の音の塊だと理解している。例えばcomputerを発音記号で表と/kəmpjúːtər/であり、/kəm/,/pjúː/,/tər/の3つの音節から成立している。英語ネイティブは3つの音の塊として捉えている。他方でカタカナ読みだと、コ,ン,ピュー,ターなので日本人は4つの音の塊として捉えている。ちなみに日本語の場合、最小限の単位を音節ではなく拍(Mora) と捉える。

もう一つ例を上げてみる。straight (まっすぐ、という意味)は発音記号で表すと/streɪt /である。子音 子音 子音 母音 子音 なのでCCCVCということで母音が一つしかないので、この単語は一音節のみとなる。ちなみにCはConsonant (子音) の略でVはVowel(母音) の略である。/eɪ/は母音が2つあると思うかも知れないが、これは二重母音と言ってこれで一個の母音と見做す。他方で日本語だとストレイトで、スト レ イ ト、5拍である。拍のことを英語でMoraといい日本語のリズムはMora-timed languageとして分類される。

ストレスがくる音節は長く読む

以下のような実証研究がある。グループを3つに分ける。ストレスを強く発声するグループ、長く発声するグループ、高く発声するグループである。被験者である英語ネイティブにどのグループが最も英語らしく聞こえたかを尋ねたところ、「長く」発声するグループが選ばれた。したがってストレスがくる音節は特に「長く」発声するように心がけよう。

単語レベルのストレスと文節レベルのストレス

例えば、Beautiful という単語は3つの音節、Beau/ti/ful に分けられる。ここでストレスは最初の音節/Beau/にくる。これが単語レベル (Word-level) のストレスである。他方でセンテンスのレベルで見た場合にもその中で更に相対的な長短がある。She is a beautiful woman. このセンテンスを構成する五つの単語にそれぞれストレスがくる音節が存在するが、更にセンテンス全体で見た場合、その中でより長く発音する音節を有する単語が存在するのだ。

内容語と機能語

英語の品詞の分類法として内容語と機能語に分ける方法がある。前者は名詞、動詞、形容詞など意味が多く含まれている品詞である。例として車、走る、赤い、などである。機能語は前置詞や冠詞など文の中で主に機能的な役割しか果たさない品詞を言う。

内容語のストレスがくる音節を長く読む

先述したようにストレスがくる音節は長く読む。その中でも内容語のストレスがくる音節を長く読むことが要諦だ。逆にそれ以外の機能語を含めた音節は短く読む。ポイントは内容語そのものを長く読むのではなく、内容語の中の特定の音節を長く読むことに注意しよう。

出来上がりは波のようなリズムに

次のセンテンス (文) を見てほしい。She is a beautiful woman. を音節に分けると、She is a beau ti ful wo man である。She やis, a にもストレスはくるが機能語なので短く発声する。他方でbeau ti ful や wo man は内容語だがその全ての音節を長く発声するわけではなく、/beau/と/wo/のみを長く発声する。出来上がりとしては、She is a beautiful woman. 太字の箇所を長く読む。

Stress-timed sentence

外人からすると日本語はロボットが話しているように聞こえる

今まで述べてきたように英語はStree-Timedなリズムを有するので波のような連続したグルーヴがある。日本語は全ての音を均等に発声するMora-timedなのでぶつ切りに聞こる。一息で言うStraightとストレイトたるカタカナ英語の違いである。

「やきとーり」の答えは英語ネイティブはYakitoriのtoにストレスを置いているから

ちなみに嘘のような本当の話がある。日本在住の米国人に向けて書かれたブログで、上手に日本語を話したければロボットのように話すと良いとある。日本語がMora-timedであることに鑑みればこの指摘は的を射ている。

ここまでくればお分かり頂けるだろう。英語は必ず単語の中の音節のどれかにストレスを置いているのである。そしてそのストレスがくる音節を「長く」発音している。彼らの習慣からすると全ての音を均等にして「やきとり」と発音するのは簡単ではないのである。

逆もまた然り。誰もが母語の影響を受ける

逆を言えば日本語はMora-timedである。日本人は英語を話す際に本来長く言うべき音節を長く言えていない。日本語の癖である。Japanはジャパンではなく、正しい英語発音はジャパーン/dʒəpǽn/なのである。

以上、理屈っぽいことを述べてきたが、慣れてしまえば簡単なので、是非、参考にして練習して頂きたい。

おすすめの教材

「CD-ROM付 改訂版 英語の発音パーフェクト学習事典」深沢 俊昭 (著)

参考文献など

「日英語の比較―発想・背景・文化」日英言語文化研究会 (編集)

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驚くべきことに成人してからでも十分に英語発音は習得可能。ネイティブレベルの発音を身に付けて、行けるところまで行こう。